次こそ失敗したくないから、就活はじっくり、ゆっくりしたいんだけど・・・
でも、正直、退職後の生活費も心配になっていませんか?
そんな時の強い味方が、失業保険。
失業保険は、人によって金額も変わってきます。
あなたは対象になる?いくら貰える?
そこで本記事は、実際に失業保険を受給した筆者が、失業保険の計算方法や、受け取る前に知っておきたい注意点を、わかりやすくまとめました。
実際に退職して手続きする方も、これから退職を考えている方も、一度読んでみてください。
- 失業保険を受け取れる対象か知りたい方
- 失業保険がいくら貰えるか計算したい方
失業保険とは
「失業保険」「失業手当」「失業給付」「基本手当」様々な呼び方をされていますが、これらは全て、
離職して失業した際に、失業中の生活を心配しないで1日でも早く再就職してね、と支給されるお金
になります。
そのため、失業保険というのは、以下のような認識ではないので、注意が必要です。
- 今まで仕事頑張ったねお疲れ様!と、みんながもらえるご褒美金ではありません!
- 次の就職先が決まっている場合には受給できません!
「しばらく働きたくない」「これからは専業主婦(夫)になる」というスタンスだと、給付してもらえないので注意が必要です!
辞めたらみんな貰えるものだと思っていたよ・・・
失業保険は、雇用保険の一つです。
雇用されて働いている人は、雇用保険を毎月払っていますよね。
雇用保険は以下の形態により、時に、私たちを給付で助けてくれています。
▼雇用保険の形態
ハローワークでは、失業保険のことを「基本手当」と説明されます。
実際に私は混乱したので、基本手当=失業保険と、知っておきましょう。
失業保険の受給条件
失業保険を受け取れる条件は2つあります。
①失業状態である
「再就職しようとする意思があり、いつでも就職できる能力はあるが就職できない状態」である必要があります。
つまり、ケガや病気、妊娠、出産の場合は条件から外れるのです・・・
が、受給期間の延長申請もあるので、要チェック!
②定められた雇用保険加入期間があること
「離職の日より過去2年間に雇用保険を納めた期間が通算12ヶ月以上(会社都合の場合は6ヶ月以上)あること」
勤務日数が月11日以上、または月80時間以上の勤務がある月が対象で、これに満たない月はカウントできないので注意!
失業保険の給付額を計算する方法
では、あなたが辞めたら失業保険がいくらもらえるか、おおよそ計算することができます。
4STEPで計算できるので、是非確認してみましょう。
STEP1:退職理由が会社都合か、自己都合か
まず、あなたはどれに当てはまりますか?これによって、もらえる失業保険の日数などが変わります。
A:会社都合により離職した「特定受給資格者」
例えば、会社の倒産や解雇などが該当します。
B:正当な理由がある離職と認められる「特定理由離職者」
例えば、夫の転勤で退職を余儀なくされた、妊娠,出産,育児等により離職し受給期間延長措置を受けたなどが該当します。
C:労働者側の都合で退職する「一般受給資格者」
例えば、結婚や育児、家庭の事情による退職や転職するなどの理由の方が該当します。
会社都合退職とは、A「特定受給資格者」と、一部のB「特定理由離職者」
自己都合退職とは、C「一般受給資格者」と、B「特定理由離職者」
になります。
※Bの「特定理由離職者」は、理由によって会社都合、自己都合と分けられ、判断はハローワークが行います。
育児しながら働きにくい、制度の少なさなど、ワ―ママ特有の悩みで
どうにもならない理由であっても、残念ながら自己都合退職という扱いになります…
STEP2:賃金日額を計算する
まず、賃金日額を計算しましょう。計算方法は以下の通りです。
賃金日額 = 離職以前6ヶ月の賃金の合計 ÷ 180
賃金に含む手当、含まない手当は、以下を参考にしてください。
含む手当 :通勤手当・超勤手当・住宅手当・単身赴任手当・役職手当など
含まない手当 :賞与(ボーナス)・傷病手当金・慰労金(退職金)など
大きな声では言えないけど、退職前の6ヶ月は1円でも多く稼いだ方が手当の額が多くなります。
未来の自分のために、❝この会社での最後のひと踏ん張り❞と思って働くのもアリですね!
STEP3:基本手当日額を計算する
次に、基本手当日額を計算していきましょう。
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率50~80%※1
※1:60~64歳の人は45~80%
また、基本手当日額には上限・下限が定められています。
それぞれの額は2024年8月1日に見直しが行われました。
詳細な上限・下限額は、厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」を参考ください。
厚生労働省サイトより
退職前の賃金が平均23万の場合
賃金日額=23万×6ヶ月÷180=7,666円
基本手当日額=7,666×想定60%=4,600円
1日あたり4,600円給付されるということだね!
STEP4:給付日数を把握する
給付日数は、退職理由、年齢、被保険者であった期間によって変わります。
下記の表が、給付日数早見表になります。
退職理由は、STEP1で解説した内容です。
給付日数早見表
該当する日数がどこか確認しましょう。
勤続年数ではなく、雇用保険加入期間なので、育休中で支払っていない期間がある方は、カウントされないので注意!
就職困難者とは、心身に障害がある等で、就職が著しく阻まれている方をいいます。
認定には、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持している必要があります。
ただし、一定の障害や疾病(例えば、てんかん、躁うつ病(そう病・うつ病)、統合失調症)の診断がある場合は、医師の診断書でも該当することがあります。
在職時に、メンタルクリニックや心療内科等に通院している方は、該当するかもしれません!
求職困難者に該当すると、給付日数が大幅に変わります。(300日(45歳以上であれば360日))
しかし、認定をもらうまで、少し複雑な手続きが生じるケースも。
そんな「申請の流れ」や「申請用紙の書き方」などをサポートしているサイトもあるので、該当しそうな方は、ぜひチェックしてみてください。
\知らずに損するかも/
就職困難者について、もっと知りたい方は「就職困難者とは。失業保険の受給条件がどう変わるのか徹底解説」で詳しく解説しています。参考ください。
ゆっくりできる?失業保険を満額給付を受けた場合の受給額
満額給付を受けた場合の受給額は、以下の式の通りです。
満額給付を受けた場合の金額 = 基本手当日額 × 該当日数
つまり、STEP3で算出した額×STEP4で算出した日数になります。
自己都合、35歳、被保険者期間が5年以上10年未満の私は・・・90日間給付してもらえるんだね!
この期間中はさっき計算した基本手当日額が助けてくれていると思うと、安心して次の仕事を探すことができるね!
失業保険の給付を受けるまでの流れ
理由1:支給開始日までに、「待機期間」「給付制限(自己都合退職の場合のみ)」があるから
理由2:支給開始日から給付額が振り込まれるまでに、求職活動をし、失業認定日をもって振込が決まるから
では、失業保険が給付するまでに、知っておくべき流れを、大きな区切りごとに解説します。
失業保険の支給開始日まで(支給開始日と受給期間とは)
失業保険には、注意すべき「支給開始日」と「受給期間」があります。
以下の図にまとめたので、①と②、あなたがどちらの方か確認しましょう。
上記の図の流れを、詳細に解説します。
の流れで給付開始がされます。
退職して翌日から手続きに行けるわけではありません。
受給資格決定日が決まると、ようやく失業手当受給に向けたスタートラインです。
待期期間とは、失業状態を調査する期間です。
待期期間は、解雇された人、自己都合による退職の人関係なく、全員に必要な期間となっています。
①解雇、定年、契約期間満了で離職した方 | 待機期間が経過した後が、支給開始日 |
---|---|
②自己都合、懲戒解雇で離職した方 | 待機期間+給付制限(2ヶ月)が経過した後、支給開始日 |
自己都合退職の人は、離職日から最短でも3ヶ月弱は支給がないので、手元に置いておくお金を考えておかないと生活がしんどくなりますよ(泣)
支給開始日から給付額が振り込まれるまで
支給開始日を無事迎えたといって、何もしなくても失業保険が給付されるわけではありません。
参加することで、「雇用保険受給資格者証」がもらえます。
失業認定日に提出が必要である「失業認定申告書」の書き方も教えてもらえるので、覚えておきましょう。
また、説明会への参加が1回分の求職活動にカウントされます。
失業状態である確認をします。
正しく申告し、問題がなければ、振込の手続きに入ってもらえます。
指定した口座に確認すると入金されています。
ここで初めて、28日分の失業保険が支払われるよ!
失業認定日は、4週間に1回のペースで日程が組まれています。
あなたの認定日を教えてくれるので、必ずハローワークに行けるように調整しておきしましょう。
その日だけはハローワークに出向かないと、スムーズかつ最短で失業保険が給付されない恐れがあります。
また、次の失業認定日までに、最低でも2回求職活動を実施していないと失業保険は給付されません。
【求職活動実績になる作業】
- ハローワークで職業相談をする
- ハローワークで職業訓練の相談をする
- ハローワークでセミナーを受講する
- 転職サイトで求人に応募する
- 転職サイトでセミナーを受講する
失業認定日に、職業相談をすることも1回のカウントにしてもらえるため、ハローワークに行ったついでに求職活動をすることをおすすめします。
就職活動の状況や、給付日数によって、何度ハローワークに行かないといけないかは異なります。
ただ、求職活動→失業認定日にハローワーク→振込を繰り返すことで、失業保険が給付されます。
\複雑な申請に悩んでいる人必見/
失業保険受給中の注意点
受給期間中にアルバイトやパートで働くと支給を受けられなくなる場合がある
失業保険が入金されるまで、期間が空くため、生活が大変かもしれません。
そんな時、アルバイトやパートで、生活費を得たいと考えるかもしれませんが、注意しないと支給を受けられなくなる場合があります。
以下の「失業保険をもらいながらアルバイトはOK?いくらまで稼げる?」では、アルバイトをする際の注意点や、条件を解説していますので、参考にしてください。
クレジットカードの審査が通らない場合がある
クレジットカードの発行には審査が必要であり、失業中の方は失業保険を受け取っていても収入として認められないため、カードを取得するのが難しくなります。
そのため、クレジットカードを希望する方は、退職前に発行手続きを行うことをおすすめします。
失業保険を活用して、ゆっくり自分に合った就職先を見つけよう
失業保険をもらうためにも、色々な条件があることがわかっていただけたでしょうか。
退職する際に様々なことを考える余裕はないかもしれませんが、少し気にしておくことで、「受給できなかった・・・」という事態は防げます。
・退職予定日の前6ヶ月は1円でも多く稼ぐように意識する
・育児休職や傷病休暇を取っていた方は自分の雇用保険加入期間を要チェック
・健康であること、また、受給申し込みをする際は、❝働く意思がある❞という気持ちが大事 など
退職が決まったら、その後の手続きについても、理解しておきましょう。
知っておいて損はない選択肢
最短・最長の受給額の対象者
あなたも対象になるかも?!
アルバイトをしながら失業保険がもらえる?!
退職に悩んできた方は、こちらの記事もチェック!
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