7科目の中で最も設問数の多い『空気環境の測定』の中から、この記事では、「空気調和設備」についてまとめていきます。
空気調和方式について、大きく分けると、中央方式と個別方式があるのですが、数問過去問を解くだけではイメージできないのが、率直な感想ではないでしょうか。
私はかなり苦手分野で、覚えられない・・・と1度目の受験では心が折れていました。
そこで、過去出題された傾向を基に、ポイントを一覧にまとめました。
では、空気調和設備に関する力試しの問題です。
■変風量単一ダクト方式は、定風量単一ダクト方式と比較して空気質確保に有利である
答え:✕
方式に加え、特徴を覚える必要があります。解説は以下です▼
対策シートを、さっそく見たい方はこちら▼
赤本で勉強し始めたけれど、こんなことを感じたことはありませんか。
赤本って、どこに何の解説があったか見返すのが大変
そんなあなたのために、当サイトでは、過去9年分の過去問から重要なポイント、覚えにくい内容をまとめたシートを投稿しています。
\科目・分野ごとに重要ポイントを集約/
リンク先 : note たな学@ビル管まとめ集
夫婦そろってビル管理士試験を突破しましたが、私は2度目、夫は3度目で合格しました。
だからこそ伝えたい、注意してほしいことは、この記事でまとめています。
力試しの問題の解説です
変風量単一ダクト方式は給気風量を可変としているため、風量が減少した場合、室内空気の清浄度が悪化する可能性があります。
そのため、空気質確保の点においては、定風量単一ダクト方式と比較して不利になります。
方式名に加え、特徴とどのような設備で構成されているか覚えるようにしましょう。
合格には最新版が必須!
押さえるべき数値(保存版)/空気調和設備編
空調熱負荷、空気調和方式から、例年2~3問出題されています。
空気調和方式からは、必ずと言っていいほど出題されますので、要チェックです。
空調熱負荷
熱負荷の分類について、表をまるっと覚えられれば何も心配いらないですが、他にたくさん覚えることもあるので「完璧に覚えるの無理!」という方もいると思います。
そこで、最低限覚えておきたい内容をシート右側にまとめました。
過去問からもわかるように、◆の内容を問われることが多く、これさえ覚えておけば、消去法で熱負荷の問題は乗り越えられるのではないかと思います。
赤字は、選択肢に登場しやすい負荷名なので、しっかり覚えておきましょう。
空気調和方式
毎年、設問の問われ方が変わり、傾向がつかみにくい分野ですが、頭の中で下記シートのように体系的に覚えておくと、色々な問題に対応できると思います。
まずは、どのような方式があるのか、方式名を覚えましょう。
その後、下記の内容を意識して覚えましょう。
・中央方式か、個別方式か
・全空気方式か、空気ー水方式か
・方式名と特徴
・設備の構成要素(各方式の特徴となる設備)
※設備構成図は後日更新予定
過去問の傾向/空気調和設備編
2023~2014年度の過去問を解いた傾向を解説します。
空調熱負荷
空調熱負荷については、出題されるパターンがいくつかありますが、熱負荷の分類の表をしっかり覚えておけば解ける難易度の問題です。
とはいえ、他の科目も覚えることが多いため、表を完璧に覚えることが自信のない方もいると思います。
そのような方は、熱負荷まとめシートの右側にまとめている、下記内容を重点的に押さえておきましょう。
◆潜熱負荷を含むもの
◆潜熱負荷のみ
◆暖房時に無視するもの
◆冷房時に無視するもの
◆室内負荷の構成要素に分類されないもの
◆空調機負荷の構成要素に分類されないもの
空気調和方式
空気調和方式については、毎年1問は出題されています。
年度によって、中央・個別方式の内容全般から出題されたり、定風量単一ダクト方式など方式一つを深堀りした内容が出題されたりと、パターンを特定しにくい単元となっています。
まずは過去問を数年分解き、どんな方式名があるか知りましょう。
そして、空気調和方式シートで示した体系的な図を使って、下記内容を意識して覚えるのが有効です。
・中央方式か、個別方式か
・全空気方式か、空気ー水方式か
・方式名と特徴
・設備の構成要素(各方式の特徴となる設備)
定着確認問題・まとめ
過去問を解くだけでは覚えにくい範囲だと思いますが、意識してほしいのは下記の通りです。
・空調熱負荷は、過去問パターンが決まっているため、熱負荷の分類表から重要な部分だけは必ず覚えておく。
・空気調和方式は、まず方式名を覚え、その中でもどういった分類に分けられているのかを意識し、特徴を覚える。
方式名の単語を一つ一つ覚えようとすると、私は失敗しました。
ある程度、体系的に位置づけをイメージしながら暗記していくと、スッと覚えやすかったです。
では、最後に力試しの問題を解いてみましょう。
個別方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1)水熱源ヒートポンプ方式のパッケージ型空調機は、圧縮機を内蔵するため騒音源として注意が必要である。
(2)分散設置型空気熱源ヒートポンプ方式には、電動のヒートポンプ(EHP)の他に、ガスエンジン駆動のヒートポンプ(GHP)がある。
(3)ビル用マルチパッケージとは、1台の室外機に複数の室内機を接続するタイプである。
(4)ビル用マルチパッケージには、同一室外機系統でも室内機ごとに冷暖房が選択できる冷暖房同時型というタイプがある。
(5)空気熱源ヒートポンプは、冷房時にデフロスト運転(除霜運転)による効率低下が発生することがある。
2022年 問63の正解は、
(5)です。除霜運転を使うのは寒い冬なので、暖房時となります。
空気調和方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1)全空気方式では、熱負荷を処理するための熱媒として空気のみを用いるため、比較的大型の空気調和機が必要である。
(2)外調機併用ターミナルエアハンドリングユニット方式は、ダクト併用ファンコイルユニット方式に比べ、高品位な空調空間が達成されやすい。
(3)定風量単一ダクト方式では、室内空気質の維持に必要な新鮮外気量の確保が難しい。
(4)デシカント空調方式は、潜熱・顕熱を分離して制御できる空調システムである。
(5)分散設置空気熱源ヒートポンプ方式は、圧縮機のインバータによる比例制御が可能な機種が主流である。
2019年 問63の正解は、
(3)です。給気量が一定であり、必要な新鮮外気量の変動が少ないため、必要な新鮮外気量を確保しやすいのが特徴ですね。
2023年度の合格者からも好評だった!
次に解きたい問題はこちら
数年分の過去問を解くのに便利な解答用紙を作成していますので、そちらもご活用ください。
問題の傾向をつかんで、その分野ごとの重要ワードを徹底的に覚えるのが合格への道です。
受験まで一緒に頑張りましょう!
コメント