この記事では、『空気環境の調整』の内容のうち、音についてまとめています。
空気環境の調整は全45問出題され、幅広い知識を問われる大変な科目です。
その最後の方で、音については出題されます。
正直、集中力が途切れてしまいがちな単元かもしれませんが、最初から諦めるのはもったいないです。
まずは、力試し問題に挑戦しましょう。
■点音源の場合、音源からの距離が2倍になると約3dB音圧レベルが減衰する。
答え:✕
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赤本って、どこに詳しい解説があったか見返すのが大変
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力試しの問題は正解しましたか?
点音源の場合、音源からの距離が2倍になると約6dB、距離が10倍になると約20dB音圧レベルが減衰します。
押さえるべき数値(保存版)/音編
この科目で出題される音については、大きく3つに分類して解説していきます。
・音に関する用語
・音の伝搬
・遮音
一つずつ詳しく見ていきましょう。
音に関する用語
全て覚えるのは大変かもしれませんが、頻出される用語は以下の通りです。
・暗騒音
・音速
・透過率と吸音率
これらの説明は、誤った文に書き換えられ出題されることがよくあります。
音の伝搬
空気伝搬音と固体伝搬音は、私たちの周りで起きている音をイメージしながら覚えると覚えやすいですよ。
伝搬特性は、絵で覚えても、文字で覚えても良いので、正確に覚えておきましょう。よく出題されます。
※後日、伝搬特性についての図を追記予定
遮音
透過損失、遮音性能の意味をしっかりと押さえましょう。
軽量衝撃音と重量衝撃音は、生活しているなかでも発生しているのでイメージしやすいですね。
過去問の傾向/音編
2023~2014年度の過去問を解いた傾向を解説します。
伝搬特性(点音源、線音源、面音源)については、数年おきに出題されますが、距離と音圧レベルの関係性を、図と数値で覚えておけば確実に点数に結びつきます。
出題されたら、ラッキー問題だと思える問題です。諦めずに覚えておきましょう。
身の回りで起きている音の内容のため、そう難しくはありませんが、設問の内容は一つ一つ理解して覚えていないと、判断できません。
特に、透過損失、遮音性能、音の現象については、どういった時どうなるのか、しっかり押さえておく必要があります。
透過損失の意味が覚えられなくて、何度も見て叩き込んだ記憶があります。
覚えにくいと感じる部分には、マーカーや印をつけて、じっくりインプットしていきましょう。
定着確認問題・まとめ
音に関する問題は、『空気環境の調整』の問81付近以外に、『建築物の環境衛生』の問33付近でも出題されます。
建築物の環境衛生の方は、人に影響を与える音についての内容。
空気環境の調整の方では、音自体の特性、現象についての内容。
空気環境の調整で出題される音に関する問題の方が、少し難しい印象です。
しっかりと区別しながら、どちらも身につけていきましょう。
最後は、定着確認問題を解いて、実力確認をしましょう。
音に関する用語とその説明として、最も不適当なものは次のうちどれか。
(1)広帯域騒音:広い周波数領域の成分を含む騒音
(2)吸音率:入射音響エネルギーに対する吸収エネルギーの割合
(3)純音:一つの周波数からなる音波のこと
(4)拡散音場:空間に音のエネルギーが一様に分布し、音があらゆる方向に伝搬している状態のこと
(5)パワーレベル:音源の音響出力をデシベル尺度で表記したもの
2021年 問85の正解は、
(2)です。正しくは、入射音響エネルギーに対する、透過エネルギー+吸収エネルギーの割合です。入射音響エネルギーに対する吸収エネルギーの割合は透過率のことなので、注意しましょう。
遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1)床衝撃音に対する遮音等級は、値が小さいほど遮音性能が優れている。
(2)複層壁の場合、共鳴によって音が透過することがある。
(3)軽量床衝撃音は、床仕上げ材を柔らかくすることで軽減できる。
(4)複数の断面仕様の異なる部材で構成される壁の透過損失は、最も透過損失の大きい構成部材の値を用いる。
(5)重量床衝撃音は、床躯体(くたい)構造の質量や曲げ剛性を増加させることで軽減できる。
2019年 問83の正解は、
(4)です。最も透過損失の大きい構成部材の値を用いると、遮音性能を過大に見積もることになるので、各構成部材による部位の平均値を用いるようにします。
間違えがあった人は、再度シートを確認しましょう。
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