この記事では、ビル管理士試験に挑戦するあなたの+αになることを目指して、
給水設備に関して、過去8年分の過去問から重要なポイント、覚えにくい内容をシートにしてまとめています。
『給水及び排水の管理』は35問出題され、7科目の中で、2番目に出題数の多い科目です。
大きくは、「給水」「給湯」「排水」に分類され、各設備の特徴や配管、保守管理など広く知識を問われます。
範囲は広いですが、点数を稼げれば、合格へぐんと近づけます。
では早速問題です。
◎建築物の揺れ、地盤の不等(不同)沈下、配管の振動等による変位を吸収するため、貯水槽と配管との接続には伸縮継手を使用する。
答え:×
給水設備については、35問中6~7問は必ず出題されます。5問は確実に取れるようにしましょう!
さっそくシートを見たい方はこちら▼
この記事を活用してほしい人
・赤本の解説は丁寧だけど、量が多すぎて要点をまとめたものがほしい人
・過去問解いて覚えた内容を定着させたい人
・最後の追い込みは家中に資料を貼ったり、持ち歩いて頭に叩き込みたい人
夫婦そろってビル管理士試験に合格しましたが、私は2度目、夫は3度目で合格しました。
だからこそ伝えたい、注意してほしいことは、この記事でまとめています。
冒頭の問題は、解けましたか?変位吸収のために使うのは、伸縮継手ではなく、可とう継手です。よく出る問題です。
押さえるべき数値(保存版)/給水設備編
覚えるべき内容は多いですが、給水設備のなかでも、細かい分類ごとに丁寧に覚えれば、そう難しくありません。
過去問の傾向から、大まかに分類分けしてまとめているので、ぜひシートごとに覚えていくようにしましょう。
給水設備に関する用語、数値
水質基準項目と基準値
水質基準項目は全部で51項目あり、全て覚えるに越したことはないのですが、ある程度割り切りも必要です。
シートには、よく出る代表的なものを示しています。
最低でも、示した数値は覚えておきましょう。
赤本にも示してありますが、51項目全ての水質基準値については以下の通りです。
厚生労働省HPより 「水質基準項目と基準値(51項目)」
給水設備に関する数値
続いては、給水設備に関する様々な基準値です。
設計給水量については、過去に出たことのない箇所の値が問われるかもしれませんが、最低限シートの数値を覚えておけば、消去法で解いていけると思います。
この時、設計給湯量とごちゃまぜにならないように覚えていきましょう。
給水設備に関するよく出る用語
試験問題では、給水と排水についてに関する用語が混ざって問われることが多いですが、しっかり区別しながらインプットしていきましょう。
その言葉がどういった現象なのか、何が原因で、どうすれば防止できるのか、セットで覚えましょう。
誤った設問にして出やすい部分を赤字にしています。
給水方式
赤本で過去問を解いていくばかりでは、一つ一つの言葉は覚えても、どういった方式か覚えにくかった経験があります。
この分野は、図と体系的にした下記シートでインプットしていくと、覚えやすいと思います。
給水方式については、大きく2つに分類されます。
さらに細かい方式については、図でしっかり記憶していきましょう。※図は後日更新
給水設備の配管
配管材料について、接合方法は大きく4つに分けて考えると覚えやすいですよ。
- ねじ込み接合
- 溶接接合
- フランジ接合
- メカニカル形接合
色々な名称が出てきますが、まずは4つの大きな分類からイメージして、詳細な接合方法など結び付けていきましょう。
ぶっちゃけ、管の材質などなんとなくイメージできても、写真を見てもわかりにくくて。結局私は、丸暗記しました・・・
弁類、ポンプ
過去問の文章だけで覚えようとすると、混乱しがちな部分ですが、図をイメージすると覚えやすいですよ。
仕切弁と玉形弁、ボール弁の説明がごちゃまぜになって、誤った組み合わせの問いがでよく出てきます。
しっかりと区別して覚えましょう。
貯水槽
貯水槽といっても、材質や構造、点検清掃など、幅広い知識を求められます。
また、貯水槽に絞った設問だけでなく、給水設備の内容をミックスした形で出題されることもあり、分類ごとにしっかり押さえておくことが点数を取っていくためには必要となってきます。
貯水槽の材質、設置位置について
貯水槽の構造
よく出題される内容です。
構造図と共に、文章の内容をインプットしていくのが良いでしょう。※図は後日更新
貯水槽の点検・管理、検査周期
基本的に点検は1ヶ月以内ごとに1回ですが、第二種圧力容器の場合のみ1年以内に1回というのがポイントです。
貯水槽の清掃、清掃後の水質検査
赤字の数値は、数字を変えて出題されることが多いので、正確に覚えておきましょう。
水張り終了後の水質検査は、給水栓における水質検査とほぼ同じですが、残留塩素については、この数値で決められているので、切り分けて覚えておくといいでしょう。
水質検査については、飲料水、雑用水、貯水槽水張り終了後と3パターンにわたって出題されるので、どの時どの数値かを混乱しないように気をつけましょう。
各分類ごとにインプットして、混乱しないように気をつけましょう。
過去問の傾向
2022~2014年度の過去問を解いた傾向を解説します。
・設計給水量については、事務所とホテルについてはよく出題され、その数値を変えて問題にしている
・上限給水圧力や最低必要水圧は数値を変えて出題される
・仕切弁と玉形弁、ボール弁の構造説明がごちゃまぜになって、誤った組み合わせで問われる
・ウォーターハンマ、可とう継手は用語の意味や防止柵含めよく出題される
・吐水口の構造についてよく出題される
幅広い知識を問われますが、基本的にこの記事で作成したシートの内容がランダムに出題されたり、新しい問題が出ても、過去にでた問題を覚えておけば消去法で正解が導けたりと、基本的な事柄を覚えておけば解いていける印象です。
定着確認問題・まとめ
「給水及び排水の管理」は特に、だらだらと問題を解いてはいけません。
給水設備が終わったら、給湯設備を数年分解く、といった形で解けば、
シートに書いてある内容や、出題のされ方が見えてくると思います。
出題ボリュームの多い部分のため、途中飽きたり、嫌になってくると思いますが、
勉強した分、点数に出てきやすい単元でもあります。
では、定着確認問題にチャレンジしましょう。
給水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1)小学校における1日当たりの設計給水量は、70~100L/人である。
(2)受水槽の有効容量は、一般に1日使用水量の1/2程度である。
(3)一般水栓の最低必要水圧は、30kPaである。
(4)給水配管の管径は、管内の流速が2.0m/s以下となるように選定する。
(5)高層ホテルの上限給水圧力は、0.7MPaである。
2021年 問112の正解は、
(5)です。正しくは、0.3MPaですね。
受水槽の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
(1)流入管は、受水槽内部で水没させず吐水口空間を確保する。
(2)オーバフロー管に設置する防虫網の有効開口面積は、オーバフロー管の断面積以上とする。
(3)水抜き管は、オーバフロー管に接続させずに単独の配管とする。
(4)オーバフロー水を受ける排水管の管径は、オーバフロー管より大きくする。
(5)水抜き管の管末には、防虫網を設置する。
2022年 問114の正解は、
(5)です。水抜き管に防虫網を設置すると、詰まってうまく排水できない恐れがあるので、一般的に防虫網は設置しません。
給水設備の配管に関する語句の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
(1)合成樹脂ライニング鋼管(ねじ接合) 管端防食継手
(2)ステンレス鋼管(溶接接合) TIG溶接
(3)架橋ポリエチレン管 接着接合
(4)ポリブテン管 メカニカル形接合
(5)銅管 差込みろう接合
2021年 問115の正解は、
(3)です。架橋ポリエチレン管は、メカニカル形接合か。
数年分の過去問を解くのに便利な解答用紙を作成していますので、そちらもご活用ください。
問題の傾向をつかんで、その分野ごとの重要ワードを徹底的に覚えるのが合格への道です。
受験の皆様、応援しています!
コメント
コメント一覧 (2件)
はじめまして
二回目で合格素晴らしいですね
私は今年三回目です笑
参考にさせて頂きます
はじめまして!コメントありがとうございます!
今年の受験、頑張ってくださいね!
試験3ヶ月前くらいにまとめ集が完成すればよかったのですが、すみません。少しでもお役になればうれしいです!